文具売り場の手帳コーナーに、革のカバーにリングが付いた手帳が並んでいますよね。あれがシステム手帳です。名前はよく聞くけれど、普通の手帳と何が違うのか、ルーズリーフのバインダーと同じじゃないのか、と首をかしげた人もいるかもしれません。
システム手帳とは何か、手帳との違いは何かを調べると、メリットやデメリット、どんな人に向いているのか、中身には何を入れるのか、A5やバイブルといったサイズはどれを選ぶのか、と知りたいことが次々に出てきます。初心者向けの使い方やアイデアを探しているうちに、予定はもうスマホで管理しているのに今さら紙の手帳が要るのかな、と迷い始める人も多いはずです。
先に私の答えを言っておくと、システム手帳は予定帳というより、中身を差し替えられるバインダーです。予定をスマホのカレンダーで管理している人ほど向いていて、最初はメモ用のリフィルと、必要なときだけのマンスリーから始めれば無理なく続きます。私自身、15年ほど前に予定帳として使っていたシステム手帳を、予定がスマホのカレンダーに移ったあとも商談のメモ用として手元に残していました。
この記事では、伊東屋やアシュフォード、レイメイ藤井といったメーカー・専門店の公式情報をもとに、システム手帳の仕組みとほかの手帳との違いを整理します。そのうえで、向いている人と向いていない人、続けやすい中身の組み方を、私の使い方も交えてまとめました。
- システム手帳の仕組みと綴じ手帳・ルーズリーフとの違い
- 中身のリフィルとサイズの種類
- 向いている人・向いていない人の分かれ目
- 初心者が続けやすい中身の組み方
システム手帳とは?綴じ手帳やスマホとの違い
まずはシステム手帳がどんな仕組みの道具なのかを押さえます。普通の綴じ手帳、ルーズリーフ、スマホと比べると、システム手帳の得意なことと苦手なことがはっきり見えてきます。中身に入れるリフィルの種類、サイズの選び方、メリットとデメリットまで、この章で一通りそろえておきますね。
システム手帳とは中身を差し替えるバインダー
システム手帳とは、穴のあいた用紙(リフィル)を、リングの付いたバインダーで綴じて使う手帳のことです。銀座 伊東屋は、端に穴のあいた用紙をリングのついたバインダーで閉じる手帳、と説明しています(出典:銀座 伊東屋『はじめてのシステム手帳』)。フランクリン・プランナーも、カバー部分(バインダー)と記入する用紙(リフィル)が別になっていて、自由に組み合わせて使う手帳だと書いています。
ポイントは、外側と中身が別々の商品になっていることです。綴じ手帳は表紙と中身が一体で、1年たったら1冊まるごと買い替えます。システム手帳は外側のバインダーをずっと使い、中の紙だけを入れ替えていきます。英語ではパーソナル・オーガナイザー(Personal organizer)と呼ばれていて、直訳すると「個人の整理道具」。予定を書くだけでなく、情報を整理しておく道具として生まれたものなんですね。
システム手帳は大きく3つの部品でできています。
| 部品 | 役割 | 呼び方の例 |
|---|---|---|
| バインダー | リングの付いた外側のカバー。革製が一般的 | 本体、ジャケット(アシュフォードの呼び方) |
| リフィル | リングに綴じる中身の用紙。予定表・メモ・ポケットなど | 中身、リーフ |
| 保存バインダー | 使い終わったリフィルを外して保管・閲覧するためのバインダー | 保存用バインダー |
アシュフォードは、システム手帳は「手帳」「リフィル」「保存バインダー」で構築されている、と説明しています。保存バインダーは持ち歩くものではなく、外したリフィルを家や職場で保管しておくためのものです。最初から全部そろえる必要はなくて、バインダーとリフィルの2つがあれば使い始められます。
バインダーには、リングのほかに名刺やカードを入れる内ポケット、ペンを差すペンホルダー、閉じたときに開かないよう留めるベルトやホックが付いているのが一般的です。留め具の付いていないノートタイプもあります。

綴じ手帳との違いは1冊を何年も使えること
綴じ手帳とシステム手帳のいちばん大きな違いは、1冊を何年も使い続けられるかどうかです。綴じ手帳は1年分のページが製本されているので、年が変われば次の1冊に買い替えます。システム手帳は、日付の入ったリフィルを毎年入れ替えるだけで、外側のバインダーはそのまま。
伊東屋は、システム手帳は1枚ずつ用紙を出し入れできるので、要らないリフィルは外せて、残したい用紙は長く残せる、と説明しています。前のダイアリーのページを見ながら後ろのページでメモを取れる点も便利だと書いています。
ここで大事なのは、本体が残るので、使い方が変わっても手帳ごと捨てなくていいということです。私が15年ほど前にシステム手帳を使っていたころは、週間と月間のリフィルを入れて予定帳にしていました。その後、予定の管理はスマホのカレンダーに移ったので、予定帳としての役目は終わっています。それでも本体はそのまま、商談や上司との話を書き留めるメモ帳として使っていました。綴じ手帳だったら、予定を書かなくなった時点で役目が終わっていたと思います。
| 比べる点 | システム手帳 | 綴じ手帳 |
|---|---|---|
| 中身 | 1枚ずつ外したり足したりできる | 製本されていて入れ替えられない |
| 買い替え | 中身のリフィルだけ | 1冊まるごと毎年 |
| 使い方が変わったとき | 中身を組み替えれば同じ本体で続けられる | 別の手帳を買い直す |
| 厚み・重さ | リングとバインダーの分だけ厚く重くなりやすい | 薄く軽いものが多い |
逆に言うと、1年分の予定を1冊に通しで書いて、年末に1冊として残したい人には綴じ手帳の方が合っています。この分かれ目は、後半の向いていない人の節でもう一度取り上げますね。
年の途中からでも始められる
もう1つ、綴じ手帳との違いで地味に効いてくるのが、始める時期を選ばないことです。綴じ手帳は1月始まりや4月始まりのように、1冊の始まりの月が決まっています。年の途中で買うと、それまでの月のページが白紙のまま残ってしまいますよね。システム手帳は中身を自分で入れるので、思い立った月のリフィルから綴じ始められます。メモ用のリフィルだけなら日付が無いので、今日からでも使い始められます。
綴じ手帳を毎年買い替えるか、システム手帳の中身だけを替えていくか。どちらが得かは使い方次第ですが、予定帳以外の使い道がある人ほど、本体が残るシステム手帳の方が無駄が出にくいかなと思います。

ルーズリーフとの違いは穴の数とリフィル
リングに穴あきの紙を綴じる、という点だけ見ると、システム手帳はルーズリーフのバインダーとよく似ています。伊東屋も、たくさんの穴が開いているルーズリーフを入れるバインダーと似ている、と書いたうえで違いを説明しているんですよ。違いは大きく2つです。
穴の数と並び方が違う
ルーズリーフはA4やB5の長い辺にたくさんの穴が並んでいますが、システム手帳の穴は6つか5つです。レイメイ藤井(ダ・ヴィンチ)の説明では、A5とバイブルサイズは6穴のリングが上に3つ、下に3つと分かれて配置され、ミニ6サイズは6つのリングが均等に並んでいます。穴の数も間隔もルーズリーフとは別の規格なので、ルーズリーフの紙はそのままでは綴じられません。
手帳向けのリフィルがそろっている
もう1つの違いは、中に入れる紙の種類です。伊東屋は、システム手帳はダイアリーやスケジューリングに特化したリーフが多いのが特徴だと説明しています。月間・週間の予定表、インデックス、カードポケット、定規など、ルーズリーフには無い手帳向けのリフィルが各社から出ています。
私自身、予定を書かなくなってからはルーズリーフ代わりのメモとして使っていました。ルーズリーフのように何でも書ける紙を、手帳のサイズで持ち歩けるのがシステム手帳の良さかなと思います。
ルーズリーフで代わりになる人・ならない人
家や学校の机で書くだけなら、ルーズリーフとバインダーで十分なことも多いです。紙の値段も安く、A4やB5の大きな紙にたっぷり書けます。一方で、持ち歩いて外で書く、手帳として予定やカードも一緒に持つ、となるとシステム手帳の出番です。バインダーが小さく、革などのしっかりしたカバーで中身を守れて、ポケットやペンホルダーまで付いているのが強みです。
私の考えとしては、机で書くならルーズリーフ、持ち歩いて書くならシステム手帳と分けるのが分かりやすいかなと思います。ルーズリーフの紙をシステム手帳で使いたい場合は、手帳のサイズに切って専用の穴あけパンチで穴をあければ綴じられます。

システム手帳の中身はリフィルで決まる
システム手帳の中身、つまり何を書けるかは、入れるリフィルで決まります。本体はただの入れ物なので、同じバインダーでも中身次第でスケジュール帳にもメモ帳にも資料ファイルにもなります。
| 種類 | 中身の例 | 使いどころ |
|---|---|---|
| スケジュール | 年間・月間(マンスリー)・週間・1日1ページ | 予定、締め切り、記録 |
| メモ | 無地・横罫・方眼・ドット | 会議や商談のメモ、アイデア、ルーズリーフ代わり |
| 整理 | インデックス(仕切り) | 仕事・家・趣味などジャンル分け |
| 収納 | カードポケット、ファスナーポケット、名刺入れ | 名刺、領収書、カード |
| 道具 | 定規(しおり代わり)、ペーパーリフター | 今日のページを開く目印 |
アシュフォードは、リフィルを「メモ」「スケジュール」「大事な情報の記録」「見つけやすくする(インデックス)」「収納」といった目的で分けて販売しています。同じサイズなら、ほかのメーカーのリフィルも組み合わせられるとアシュフォード自身が書いているのも心強いところです。ダイアリーはA社、メモ用紙はB社、という組み合わせもできます。
日付入りのリフィルは1年ごとに入れ替える前提の商品なので、毎年の買い足しが必要です。ダイソーでもミニ6サイズの2027年の月間・週間リフィルが110円(税込)で出ていて、入口の値段はかなり下がっています。
中身は「何に使うか」から逆算する
リフィルは種類が多いので、売り場で眺めているとあれもこれも欲しくなります。迷うところですよね。ただ、最初から全部入れると手帳が分厚くなり、どこに何を書いたか分からなくなりがちです。先に「この手帳で何をするか」を1つか2つに絞って、それに必要なリフィルだけを入れると続けやすくなります。
たとえば、仕事のメモ帳にするならメモ用リフィルと名刺入れ、予定も紙で見たいならマンスリーを足す、という具合です。使ってみて足りないと感じたら、そのとき足せばいいのがシステム手帳の気楽なところ。合わなかったリフィルは外して、別のものに替えられます。
穴あけパンチを使えば、もらった資料やプリントした紙を手帳のサイズに切って綴じることもできます。アシュフォードも手帳用の穴あけパンチを販売中。
サイズはA5・バイブル・ミニ6・M5の4つ
システム手帳のサイズは、主にA5・バイブル(聖書サイズ)・ミニ6(ポケットサイズ)・M5(マイクロ5)の4つです。サイズはリフィル(中の紙)の大きさで呼ぶので、同じバイブルでもバインダーの外寸はリングの太さや留め具で変わります。
| サイズ | リフィルの大きさ(目安) | 穴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| A5 | 148×210mm | 6穴(上3・下3) | 机で広げて書く、A4の資料を折って挟む |
| バイブル | 95×170mm | 6穴(上3・下3) | 持ち歩きと書く量のバランス。リフィルの種類が最も多い |
| ミニ6 | 幅76〜80×126mm | 6穴(均等) | ポケットや小さなバッグに入れて持ち歩く |
| M5 | 幅62×105mm | 5穴 | 手のひらサイズのメモ帳 |
表の寸法はレイメイ藤井とアシュフォードの公式表記をもとにしていますが、ミニ6とM5の幅はメーカーによって表記が分かれています。たとえばミニ6のリフィル幅は、レイメイ藤井が76mm、アシュフォードやダイソーが80mmと表記しています。違うメーカーのリフィルを買うときは、穴の位置が合うかと一緒に、幅も確認しておくと安心です。
もう1つ覚えておきたいのが、同じサイズでもバインダーの外寸と厚みはリングの太さで変わることです。レイメイ藤井(ダ・ヴィンチ)の取り扱いでは、A5は15〜30mm、聖書サイズは8〜25mm、ポケット(ミニ6)サイズは8〜15mmのリングが用意されています(出典:レイメイ藤井『ダ・ヴィンチ システム手帳:サイズについて』)。フラップの付いたものは、その分だけ横幅が大きくなりやすいです。通販で買うときは、リフィルのサイズ名だけでなく、本体の外寸とリング径まで確かめておくと失敗しにくいです。
この4つのほかに、アシュフォード独自のHB×WA5(縦がバイブル、横がA5の正方形に近いサイズ)のような、メーカー独自の規格もあります。独自規格はリフィルの選択肢がそのメーカー中心になるので、最初の1冊なら標準の4サイズから選ぶのが無難です。
私の考えとしては、初めての1冊で迷ったらバイブルが無難かなと思います。アシュフォードはバイブルを、手帳やリフィルの種類が最も多いサイズで、初めてシステム手帳を買う人に向くと紹介しています。一方で、机の上でしっかり書くならA5も選択肢です。私が使っていたのはA5で、15年ほど前にロフトで4,000円くらいで買った濃い青のものでした。
サイズごとの実寸や、綴じ手帳のB6とバイブルの違いは、手帳のサイズで失敗しない選び方|A5とバイブル・B6を比較で詳しく比べています。

システム手帳のメリットとデメリット
ここまでの内容をメリットとデメリットに分けて整理します。
メリット
- 本体を何年も使える。毎年替えるのは中身だけ
- 要らないページを外し、必要なページだけ持ち歩ける
- 同じサイズならメーカーをまたいでリフィルを組み合わせられる
- 予定・メモ・資料・名刺を1冊にまとめられる
- 使い方が変わっても、中身を組み替えれば同じ本体で続けられる
デメリット
- リングが手に当たって、左ページが書きにくい
- リングとバインダーの分、綴じ手帳より厚く重くなりやすい
- 日付入りのリフィルを毎年買い足す必要がある
- 書いた内容をあとから探すのは、デジタルの方が楽
デメリットのうち、私が実際に困ったのはリングが手に当たって左側のページが書きにくいことです。右利きだと、見開きの左ページを書くときに手の側面がリングに乗ってしまいます。左ページは貼る・挟む用、書くのは右ページ、と分けてしまうのも手です。
もう1つ気をつけたいのは、残した情報を探すときの手間でしょう。今の時代、書いたものをあとから検索するならデジタルの方がずっと楽です。だから私は、システム手帳を「全部を残す場所」ではなく「その場で書く場所」として使っています。この使い分けが、次の章の話につながっていきます。
デメリットの和らげ方
デメリットは、使い方で少し軽くできます。
- リングが手に当たる:リングの細いバインダーを選ぶ。書くページだけリフィルを外して書き、書いたら綴じ直す
- 厚く重くなる:持ち歩くリフィルを絞る。使い終わったページは保存バインダーに移す
- リフィル代がかかる:日付入りのリフィルは必要な人だけにして、メモ用リフィルを中心にする
- あとから探しにくい:大事な内容はその日のうちにデジタルへ移す
リフィルを1枚外して書けるのは、綴じ手帳にも普通のノートにも無い、システム手帳ならではの逃げ道です。左ページの書きにくさが気になる人は、試してみてください。

システム手帳とは何に使う?向いている人
システム手帳の仕組みが分かったところで、ここからは「自分に要るのか」を判断するための話です。私の結論は、予定をスマホで管理している人ほど向いている、というもの。向いている人と向いていない人の分かれ目、初心者が最初に入れる中身、仕事の場での使い方を順に見ていきます。
予定をスマホで管理する人ほど向いている
意外に聞こえるかもしれませんが、予定をスマホのカレンダーで管理している人ほど、システム手帳は向いています。予定帳としての役目をスマホに任せてしまえば、手帳の中身はメモと記録だけで済むからです。
私の場合、予定はすべてGoogleカレンダーに入れています。システム手帳に書くのは、Googleカレンダーに移す前のメモです。それも仕事のことだけ。仕事の場ではまず紙に書いて、予定に関わることはあとでGoogleカレンダーに入れる、という流れです。
スマホとシステム手帳の分け方(私の場合)
- カレンダー:予定はすべてここ(予定の正本)
- システム手帳:カレンダーに移す前のメモ。書くのは仕事のことだけ
伊東屋も、手帳はスマホに取って代わると言われて久しいけれど、実際にはデジタルとアナログの共存がスタンダードになってきている、と書いています。どちらか、ではなく二刀流で良い、という考え方です。紙はバッテリーの心配が無く、相手の前でもさっと開けます。予定の通知や検索はスマホに任せて、その場で書く役は紙に任せる。こう分けると、システム手帳に「毎日予定を書かなきゃ」というプレッシャーがなくなって、気楽に使えるかなと思います。
| 役割 | スマホのカレンダーが得意 | システム手帳が得意 |
|---|---|---|
| 予定の管理 | 通知、繰り返しの予定、ほかの人との共有 | 1か月をざっと見渡す(マンスリーを入れた場合) |
| 書く・残す | あとから検索する、長く保存する | 相手の前でその場で書く、図や矢印を手で描く |
| 弱点 | 電池が切れると見られない | あとから探すのに手間がかかる |
ちなみにアシュフォードの製品企画担当者は書店のインタビューで、システム手帳の使い手は昔はビジネス用途が8割だったのが、今は趣味で使う女性が9割ほどになっている、と話していました。今はデコレーションやライフログの道具というイメージが強いかもしれませんが、仕事のメモ帳としても十分に使える道具です。

予定を1冊にまとめたい人には向かない
反対に、システム手帳が向いていないのは、予定を1冊にまとめて書きたい人です。1年分の予定を同じ1冊に通しで書いて、終わったらそのまま残しておきたいなら、綴じ手帳の方が合っています。
理由は3つ。綴じ手帳はページが外れないので、1年分の記録が1冊の形でそのまま残ります。リングが無い分、薄くて軽く、左ページも書きやすいです。値段も、システム手帳のように本体と中身を別々に買う必要がありません。
システム手帳でも1年分のリフィルを入れておくことはできますが、ページが増えるほどリングが太く、手帳が重くなっていきます。外したリフィルを保存バインダーに移す手間もかかるでしょう。予定を1冊に集めること自体が目的なら、システム手帳の差し替えられる強みはあまり活きないかなと思います。
ほかにも、私の考えとしては、次のような人は綴じ手帳やスマホだけで十分かなと思います。
- 手帳はできるだけ薄く軽くしたい人
- 毎年、表紙やデザインの違う手帳に買い替えるのが楽しみな人
- 紙に書くことがほとんど無く、予定もメモもスマホで足りている人
逆に、予定はスマホで足りているけれど、仕事の場でさっと書ける紙がほしい人。メモや資料、名刺を1つにまとめて持ち歩きたい人。こういう人には、システム手帳がよく合います。迷ったら、紙に書きたいのが「予定」なのか「予定以外のこと」なのかで考えてみてください。予定なら綴じ手帳、予定以外ならシステム手帳、という分け方が目安になります。
綴じ手帳にもマンスリー・ウィークリー・バーチカルなど種類があるので、予定の書き方に合わせて選べるんですよ。種類ごとの違いは手帳の種類は5つで足りる|1日の予定の数で選ぶ一覧と違いで整理しています。
初心者の中身はメモ用リフィルとマンスリー
システム手帳を始めるときにつまずきやすいのが、何を入れればいいか分からない、という最初の一歩です。私の考えとしては、最初の中身はメモ用リフィルと、必要なときだけのマンスリーで十分かなと思います。
メモ用リフィルを多めに入れる
メインはメモ用のリフィルです。横罫でも方眼でも構いません。ルーズリーフ代わりに、思いついたこと、会議や商談で聞いたことを書き込んでいきます。書き終わったページは外して保管するか、内容をデジタルに移したら捨ててもいいです。
メモ用リフィルは書きつぶしていくものなので、まずは気軽に使える量を手元に用意しておくと始めやすいですよ。
マンスリーは必要なときだけ
マンスリーは、1か月の予定をざっと紙で見渡したい人だけ入れれば大丈夫です。予定をスマホで管理しているなら、無理に入れなくても困りません。毎日予定を書き込む週間リフィルは、最初は入れない方が続きやすいかなと思います。月間の書き方のコツは手帳の書き方|書かない欄を決めるだけでマンスリーもレフト式も続くでまとめました。
リングの太さは中身の量で選ぶ
中身が少ないなら、リングは細めで足ります。レイメイ藤井は、リングの直径ごとに入るリフィルの枚数の目安を公表しています。
| リング径 | 収納枚数の目安 |
|---|---|
| 8mm | 約60枚 |
| 11mm | 約70枚 |
| 15mm | 約105枚 |
| 20mm | 約155枚 |
| 25mm | 約205枚 |
コピー用紙によく使われる上質紙での目安なので、紙によって変わります。メモ用リフィル数十枚とマンスリーくらいなら、11mm〜15mmあたりが目安になりそうです。リングが細いほど手帳が薄くなり、左ページに手が当たるのも少しましになります。
100均で試すか、本体から選ぶか
いきなり革のバインダーを買うのが不安なら、100均で試すのも手です。ダイソーではA5の6リングバインダーが110円(税込)、ミニ6の無地やドットのリフィルも110円(税込)で売られています。サイズ感や使い方が合うかを確かめてから、メーカーの本体に移っても遅くありません。メーカー品の本体は、レイメイ藤井のダ・ヴィンチで1万円前後からが一つの目安です。同じレイメイ藤井でも、キーワードというシリーズなら聖書サイズの本体が3,000円前後からあります。価格は改定されることがあるので、正確な値段は各メーカーや販売店の公式サイトで確認してください。手帳全体の選び方は手帳のおすすめ2027|文具マニアが選ぶ後悔しない選び方で紹介しています。
最初からメーカーの本体で始めたい人は、まずバイブルサイズから見比べてみるといいかなと思います。

仕事の商談メモはタブレットより紙が出しやすい
システム手帳の使い方として、私がいちばん勧めたいのが仕事の対面の場でのメモです。メモ用に変えてからは、私は商談や上司との話のメモにシステム手帳を使っていました。
最近はタブレットでメモを取る人も増えていますが、私はお客さんの目が気になって、なかなかiPadをお客さんの前に出せませんでした。実際に商談でiPadのメモを使ったことは一度もありません。私の考えとしては、紙の手帳なら手元で書いていることが相手からもそのまま見えるので、出すのに迷わずに済むのかなと思います。相手の話を聞きながら書く場面では、紙の方が出しやすいというのが私の感覚です。
システム手帳がこの役に向いているのは、書いたページをあとから外せるからです。商談ごとにページを分けて書き、終わったらカレンダーやパソコンに内容を移して、紙は外して保管する。綴じ手帳だとメモと予定が同じ冊子に混ざりますが、システム手帳なら仕事のメモだけを束ねておけます。
仕事で使うときのアイデア
- 商談・面談ごとにメモ用リフィルを1枚使い、日付と相手を先に書いておく
- 決まった予定は、その日のうちにスマホのカレンダーへ移す
- 名刺は名刺入れのリフィルに入れて、商談のメモと一緒に持つ
- 打ち合わせの資料は手帳のサイズに折るか、パンチで穴をあけて綴じる
メーカーの人も、仕事でしっかり使っています。アシュフォードの製品企画担当者は、ミニ6に月間のダイアリーを過去3年分ほど入れて、会議で去年の同じ時期の動きを確かめるのに使っている、と書店のインタビューで話していました。残し方は人それぞれですが、仕事の場に持ち込みやすいのは紙の手帳ならではの強みだと思います。
仕事のメモには、取引先の名前や社外に出せない内容が入りがちです。手帳を置き忘れると、その内容ごと失くすことになります。外に持ち出すページは必要な分だけにして、終わった商談のメモは外して職場で保管しておくと安心です。扱いのルールがある職場なら、そちらに従ってください。

システム手帳とは予定帳でなくメモのバインダー
最後にまとめます。システム手帳とは、穴のあいたリフィルをリングのバインダーで綴じて、中身を自由に差し替えられる手帳です。綴じ手帳との違いは本体を何年も使えること、ルーズリーフとの違いは6穴・5穴の規格と手帳向けのリフィルがそろっていることでした。
この記事の結論
- システム手帳は予定帳というより、中身を差し替えられるバインダー
- 予定をスマホのカレンダーで管理している人ほど向いている
- 予定を1冊にまとめて書きたい人は綴じ手帳でいい
- 最初の中身はメモ用リフィルと、必要なときだけのマンスリー
- 商談や面談のメモは、タブレットより紙の方が出しやすい
私自身、予定帳としての使い方はスマホのカレンダーに譲りましたが、メモのバインダーとしてのシステム手帳は手放しませんでした。予定はスマホ、その場で書くのは紙。この分け方なら、システム手帳を毎日埋めなきゃ、と気負わずに続けられるはずです。
これから始めるなら、次の順番で考えると迷いにくいです。
- 紙に書きたいのは予定か、予定以外のことかを決める(予定だけなら綴じ手帳)
- サイズを選ぶ(迷ったらバイブル、机で広げて書くならA5、持ち歩き重視ならミニ6)
- 中身はメモ用リフィルから。マンスリーは必要なら足す
- リングの太さは中身の量に合わせて細めから
- 不安なら100均のバインダーとリフィルで試してから、本体を選ぶ
システム手帳は、最初に完璧な中身を組む必要がない道具です。使いながらリフィルを足したり外したりして、自分の仕事や暮らしに合う形に少しずつ寄せていけば大丈夫。予定帳として使わなくなっても本体は残るので、使い方が変わったときにも同じ1冊で受け止めてくれます。
サイズや価格、リフィルの規格はメーカーや時期によって変わることがあります。購入前には、各メーカーや販売店の公式サイトで最新の情報を確かめてくださいね。
